【ジャパンカップ2016穴馬考察】中穴のルージュバックが狙い目!

例年ジャパンカップに強い天皇賞秋組ですが、今年は2着馬のリアルスティールと7着馬のルージュバックの2頭のみ。キタサンブラックと人気を分け合うリアルスティールは上位争いは間違いないでしょう。今回はもう一頭の天皇賞秋組であるルージュバックについて、過去10年のデータと比較しながら考察してみたいと思います。

天皇賞秋組は過去10年で【6-6-7-44】。菊花賞【1-1-0-9】や秋華賞【1-0-1-1】、海外【1-2-2-46】などと比べても圧倒的です。ルージュバックは天皇賞秋7着です。天皇賞秋4着以下に絞ると【4-3-2-35】。勝率9%、連対率15.9%、複勝率20.4%となります。一応2,3着には来てもおかしくない数字にはなっていると言っても良いでしょう。

ルージュバックは牝馬ですが、牡・セン馬は【5-8-7-123】(勝率3.4%、連対率9.0%、複勝率13.9%)、牝馬は【5-2-3-15】(勝率20.0%、連対率28.0%、複勝率40.0%)と牝馬の好走率が高いのでこれもプラス材料とみて良いでしょう。

今年出走する牝馬はルージュバック(牝4)、ビッシュ(牝3)、ナイトフラワー(牝4)の3頭です。秋華賞組【1-0-1-1】で前走10着のビッシュ、海外組【1-2-2-46】で前走オイロパ賞(G2)1着のナイトフラワー。ナイトフラワーは昨年のジャパンカップも参戦しており11着に入着しております。データ的にはビッシュは切れそうですね。

ルージュバックとナイトフラワー、どちらの方が馬券圏内に入る確率が高いでしょうか?穴として見るなら妙味がありそうなナイトフラワーが魅力的ですが、10番人気以下は【0-0-2-76】と買いづらいデータとなっております。複勝率でも2.5%とかなり見込みが薄いですね。(netkeibaのオッズ予想では現在12番人気11/24時点)
現在netkeibaのオッズ予想ではルージュバックの人気は8番人気です(11/24時点)。前後したとしても7~9番人気あたりには落ち着くでしょう。7~9番人気は【1-2-1-26】(勝率3.3%、連対率10%、複勝率13.3%)で、ルージュバックが1着に入着する確率の方がナイトフラワーが3着に入着する確率よりも高くなっております。あくまで人気だけで見た時のデータですが、天皇賞組と海外組のデータからもルージュバックの方が馬券に絡む確率は高そうです。

今年はエプソムC、毎日王冠と東京の重賞を連勝しており、前走の負けで人気を落としそうな今回は非常に魅力的な一頭と見ています。

その他のデータもそこまで悪くありませんでしたので各データについて説明していきたいところですが、長くなるので以下に簡単にまとめさせていただきました。

枠データ|ルージュバックは2枠

1枠 【1-2-3-13】
2枠 【2-0-1-16
3枠 【2-1-3-13】
4枠 【1-0-0-18】
5枠 【0-3-1-15】
6枠 【1-1-0-17】
7枠 【1-0-2-23】
8枠 【2-3-0-23】

馬番データ|ルージュバックは4番

1番 【0-1-2-7】
2番 【1-1-1-7】
3番 【0-0-1-9】
4番 【2-0-1-7
5番 【1-0-1-8】
6番 【2-1-1-6】
7番 【1-1-0-8】
8番 【0-0-0-10】
9番 【0-2-0-8】
10番 【0-1-1-8】
11番 【0-0-0-10】
12番 【0-0-0-8】
13番 【0-0-1-8】
14番 【0-0-0-9】
15番 【2-0-1-6】
16番 【1-2-0-6】
17番 【0-1-0-7】
18番 【0-0-0-6】

脚質データ|ルージュバックは差し

逃げ 【0-0-0-10】
先行 【3-3-4-30】
差し 【7-4-4-59
追込 【0-2-2-38】
マクリ 【0-1-0-1】

前走データ|ルージュバックは天皇賞秋

天皇賞秋 【6-6-7-44
菊花賞 【1-1-0-9】
秋華賞 【1-0-1-1】
アルゼンチン共和国杯 【1-0-0-9】
エリザベス女王杯 【0-1-0-5】
京都大賞典 【0-0-0-9】
オールカマー 【0-0-0-1】
宝塚記念 【0-0-0-1】
海外 【1-2-2-46】
OP特別 【0-0-0-3】
条件戦 【0-0-0-3】

前走着順別データ|ルージュバックは前走7着

1着  【2-2-6-25】
2着  【2-2-0-25】
3着  【1-1-1-8】
4着  【2-2-0-11】
5着  【0-1-0-11】
6~9着 【2-1-2-30
10以下 【0-1-1-27】

前走人気別データ|ルージュバックは前走3番人気

1番人気 【5-1-3-15】
2番人気 【1-1-2-7】
3番人気 【1-3-0-10
4番人気 【1-1-0-8】
5番人気 【1-0-1-6】
6~9人 【0-2-1-19】
10人以下 【0-0-1-26】

馬齢データ|ルージュバックは4歳

3歳 【2-3-2-24】
4歳 【6-3-2-36
5歳 【2-3-4-36】
6歳 【0-1-0-22】
7歳上 【0-0-2-20】

【ジャパンカップ2016予想考察】キタサンブラックの東京コース適性についての見解

通算成績12戦7勝(7-1-3-1)、抜群の安定感を誇るブラックタイド産駒、キタサンブラック(牡4、清水久詞厩舎)。”サブちゃん”こと北島三郎氏がオーナーを務める馬で、馬主同様にファンを盛り上げるのが上手な馬です。

今年は秋初戦となった京都大賞典を快勝し、天皇賞はパスしてジャパンカップへ。年末の有馬記念への出走も早々と表明しており、前哨戦となるジャパンカップでは有馬記念が楽しみになるような好走に期待したいところです。

2走前の宝塚記念(3着)までは一度も1番人気に推されることが無かったキタサンブラックですが、前走の京都大賞典では初の1番人気に推され、この期待に見事に応えて快勝しました。2番手から抜け出したレースぶりは安定感抜群で、ジャパンカップへ向けて最高のスタートを切れました。

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ダービーでの負けが原因で東京コース適性を不安視する声も

大きく負けたのはドゥラメンテが優勝した日本ダービーの14着のみで、残り13戦はいずれも3着以内を確保している堅実な1頭です。となるとダービーと同じ舞台であるジャパンカップでどのような競馬をすることが出来るかというところに焦点が集まるでしょう。前走で2400mはこなせることが判明しましたが、今回は唯一大敗している舞台なので気がかりなのは当然です。

ダービーではスタートをやや出負けして出していきますが、内からミュゼエイリアンがハナを主張し、ペースが上がっていきスローにコントロールできずに先行集団をひっぱるかたちとなりました。ミュゼエイリアンの横山典弘騎手はある程度ペースを上げていこうという意図があったので、これが重なってしまったのは両馬にとって不幸となりました。結局最期は脚がなくなってしまってズルズルと後退していき、14着に敗れてしまいます。

ダービーの敗因は距離の不安ではなく、勝負所までに無理のない範囲で走れるスピードの範囲を越えてしまったことが最大の原因と言えるでしょう。キタサンブラックはゆったりとしたペースで進めることで長く脚を使っていた馬ですので、ダービーの58.8-59.4という厳しいペースでは失速して当然です。

つまり、東京2400mのダービーだから崩れたわけではなく、キタサンブラックのキャリアにおいてただ一度だけ崩れたのが”たまたま”東京2400mのダービーだったというだけだと言えることができると思います。コース適性よりもペースや展開の方が驚異と考えて予想した方がレース攻略に繋がるかもしれませんね。
今回ジャパンカップではゴールドアクター、サウンズオブアースといったトップスピード戦になった場合に強い相手がいますので、枠順や馬場を見て冷静に判断したいところです。

ジャパンカップで東京コースを不安視する声も多そうでしたので今回はキタサンブラックの東京のコース適性について考察させていただきましたが、皆様の競馬予想の一つの材料として参考になれば幸いでございます。

ジャパンカップ2016の出走予定馬21頭(うち外国馬3頭)|競走馬・想定騎手

国内現役最強馬を決める頂上決戦であるジャパンカップも今月末に迫ってまいりました。海外からの招待馬を含め、今年はどんなメンバーが集まったのでしょうか。

馬名 負担重量 想定騎手※
アルバート 57.0
キタサンブラック 57.0 武豊
ゴールドアクター 57.0 吉田隼人
サウンズオブアース 57.0 M.デムーロ
ジャングルクルーズ 57.0
シュヴァルグラン 57.0 福永祐一
ディーマジェスティ 57.0 蛯名正義
トウシンモンステラ 57.0
トーセンバジル 57.0 内田博幸
トーホウジャッカル 57.0 酒井学
ビッシュ 57.0 幸英明
ヒットザターゲット 57.0 小牧太
フェイムゲーム 57.0 北村宏司
ラストインパクト 57.0 川田将雅
リアルスティール 57.0
ルージュバック 57.0 戸崎圭太
レインボーライン 57.0
ワンアンドオンリー 57.0 田辺裕信
外国馬
イキートス 57.0 21-3
イラプト 57.0 22-3
ナイトフラワー 55.0 23-3

※騎手情報は随時更新していきます

今年人気しそうなのはキタサンブラック、ゴールドアクター、リアルスティールの3頭でしょう。

昨年のクラシックを賑わせたキタサンブラックは、現在7戦連続で馬券圏内に入っており安定感抜群です。秋初戦の京都大賞典では初めて1番人気に推され、見事に人気に応えて快勝しました。
距離は問題なく、消耗の多いレースは大歓迎。ただし、唯一の着外が日本ダービーの14着で、同じ東京2400mが舞台である今回のジャパンカップは鬼門となるでしょう。

昨年の有馬記念を優勝したゴールドアクターもここは得意な舞台です。東京2400mは1勝1回、2着1回、4着1回。2500mですがアルゼンチン共和国杯勝ちもあり東京は得意のコースです。
2走前の天皇賞・春ではイレ込みが敗因の一つでしたが、長距離輸送のない関東圏内のレースなら好走する可能性は高いです。派手さはありませんがきっちりと勝ち切れる脚をもっています。

リアルスティールも昨年のクラシックを賑わせたメンバーのうちの一頭です。前走は天皇賞・秋で惜しくも2着に敗れます。ドバイターフではR.ムーア騎手とのコンビで1着を獲りましたが、重賞10戦のうち2着入線が5回というシルバーコレクター。
主戦騎手の福永祐一騎手からドバイでムーア騎手へ、そして前走はM.デムーロ騎手へ乗り替わりとなりました。デムーロ騎手は今回サウンズオブアースに騎乗予定のため、どの騎手が乗るかが気になるところです。ムーア騎手とのコンビ復活も囁かれているので注目したい一頭です。

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今年の外国馬は3頭が参戦

イラプト(牡4、仏)とナイトフラワー(牝4、独)は昨年に続いて2度めの参戦となります。昨年のジャパンカップの結果はイラプトが6着、ナイトフラワーが11着に敗れています。
もう1頭のイキートス(牡4、独)は今年独のG1・バーデン大賞を優勝。しかしその後はG2のオイロパ賞で5着、前走の独G1のバイエルン大賞で4着と着順を落としています。

カナダのG1・カナディアンインターナショナルSを優勝したイラプトが今年は調子が良さそうなのでリベンジがどうなるかは面白そうですが、今年の海外勢も正直小粒感は否めません。

外国馬ではもう一頭、オブライエン厩舎のハイランドリール(牡4、愛)がジャパンカップか香港国際競走の両睨みでしたが、BCターフを優勝した後に香港へ進むことを発表しました。
賞金額も世界的に見ても高く、IFHAが発表したトップ100G1レースでは7位にランクインしているジャパンカップですが、まだまだ素通りされることが多く、もう少し工夫をしないと大物海外馬の来日はなさそうですね。